正田醤油創業150周年記念誌
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群馬(館林)寿司鮨おばな□□□仲□□卸と関係を築き、今や東京□□□店があります。創業55年の〈鮨おばな〉。先代が営んでいた町寿司を全国から食べ手を集める店に育てたのは、2代目の尾花輝□さんです。10代で寿司職人を志して、東京の店で修業。20歳の若さで店を継ぎました。当初は、おきまりや宴会もある、創業時のスタイルを踏襲していましたが、「これではダメだ」と一念発起。2001年、32歳のときに築地の東京都中央卸売市場(現在は豊洲)に通い始めます。「お金以上に縁がものを言う」といわれる市場で、ゼロからの高級店でも仕入れられないとびきりの魚が、〈鮨おばな〉の板場に集まるように。「でも、魚だけではダメ」と、尾花さんは言います。「寿司は、塩、酢、醤油で成り立つもの。どれ一つ、おろそかにできません」さまざまな味の要素を持つ海 のない群馬県の館林市に、「銀座をしのぐ」と評される寿司地域に愛された町寿司を刷新し、全国区の店に。のり右/尾花輝さんと女将の智子さん。左/かつて酒屋を営んでいた、女将の曽祖父から譲り受けた正田醤油の昔のノベルティが店に。手前からマグロ、コハダ、イクラの軍艦。気の遠くなるような手間ひまをかけ、未体験の食感をつくるイクラはスペシャリテの一つ。つまみの一例、海日本酒はオールドバカラのグラスで提供。苔のソースを添えた煮ホタテ。社員の誕生日には当時の社長から花が届けられていた。みんな楽しみにしていたと思う。page 08

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