正田醤油創業150周年記念誌
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30年以上前、諸□□□□□味蔵でもろみの話し声(発酵の際に出る泡のはじける音)を聞いた。「具象も、印象派も現代アートも幅広く好き」。こう話す社長に、お金関係なく手に入るとしたら? という質問をぶつけてみると、「藤田嗣治やミロ、パウル・クレー、青の時代のピカソもいいですね」という答え。あまりのビッグネームに、美術館で見てもらうようお願いしました。正田隆社長の中身を解剖!創業者より数えて7代目となる正田隆が社長に就任して17年。グループ企業を含め約1,000名の従業員を率いるリーダーの素顔を探りました。だった社長が「焼酎飲みたい人〜」と笑顔で一升瓶を持っていた姿が忘れられない(開発K)幼少期、ヤマハ音楽教室に通っていた(管理H)〈正田茶房 欒□□□〉のプレオープン時、車のドアを開けてお母さまをエスコートしていた。紳士的でかっこよかった(情報Y)メールのアイコンがご本人に似ている(営業J)フジテレビの番組『父□□ごはん』に社長が出演。番組の中では、3人の娘さんに頭が上がらないパパだった(生産W)ワインのチェーサーにビールを飲む(生産G)社長ブログで紹介されていた天丼を食べに行ったら量が多く、必死の思いで完食した(生産T)小学校の頃は「醤油屋の正田くん」と呼ばれていたらしい(生産T)足がキレイ(開発T) 社長の趣味はジャズとアートと国内外の動物園巡り。中でもジャズは大学時代から続く息の長いものです。 今も愛してやまないジャズと出合ったのはラジオ。毎週木曜の深夜に放送されていたラジオ番組『タモリのオールナイトニッポン』から流れてきたヘレン・メリルの「You'd be so nice to come home to」がキッカケでした。〝NYのため息〟と評された彼女のハスキーボイスにしびれた社長は、早速、同曲が収録されたアルバム『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード ・ブラウン』を購入。以来、40年以上ジャズを愛聴しています。「さまざまなジャンルを聴きますが、好きなのはスタンダード。60年代が一番落ち着きますね」 もっぱら自宅にある趣味部屋で、好きなお酒を飲みながら、ジャズを聴くのがお気に入り。「曲もお酒もその日の気分でセレクトします。至福の時です」タモリの深夜ラジオでジャズにはまる。 東京農業大学卒業後、すぐに正田醤油に入社し、生産、営業、管理など各部門での業務を経験した社長。1985年から2年半ほどは、米ポートランドのルイス&クラーク・カレッジで経営学を学びました。 そんな社長が営業部で商品企画に携わっていた08年当時、手掛けたのが今も人気のギフトシリーズ〈醤油百撰〉です。〈特撰 丸大豆しょうゆ〉や〈土佐しょうゆ〉といった定番商品を、筆文字を施した和紙で個包装することで特別感を演出。ギフト商戦において、存在感を発揮しました。 このギフトの好調が、業務用に主軸を置いていた正田醤油が改めて家庭用に力を入れるキッカケの一つとなったのでした。人気ギフト商品〈醤油百撰〉をひらめく。億万長者だったらモネの絵を買う。page 19

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